● 　季節性インフルエンザが9月に入ってから全国で急拡大

　　　　先週までの1週間で、14都道府県で注意報のレベルを超える流行が広まり、

　　　　それに伴い学校の臨時休校や学級閉鎖などの対策が採られ、

　　　　その施設数は2204に上りました。

　　　　今年の季節性インフルエンザの流行は

　　　　新型コロナウイルスが登場する以前のシーズンよりも

　　　　広範囲に及ぶ可能性があります。

　　　　厚生労働省は全国の約5000の医療機関から

　　　　患者報告数を収集しており、通常、1週間で

　　　　1機関あたりの報告が1人を超えた場合

　　　　流行が始まったと判断されます。

　　　　昨年末以降、この状態が続いています。

　　　　感染拡大は9月に入り急速に広がっており

　　　　先週までの1週間で1機関あたりの報告数が9.57人と

　　　　前週に比べて約35％増加しました。

　　　　沖縄、千葉、東京などの14都道府県で

　　　　注意報の基準を超える状況となっています。

　　『　急速な感染拡大の要因　』

　　　　専門家は、この急速な感染拡大の要因として

　　　　免疫の低下を指摘しています。

　　　　日本では新型コロナウイルスの感染拡大が

　　　　2020年1月に始まりましたが・・・・・

　　　　感染拡大への対策が奏功したことから

　　　　昨年末まで季節性インフルエンザはほとんど流行しませんでした。

　　　　その結果、多くの人々の免疫が低下し

　　　　インフルエンザに感染しやすくなりました。

　　　　また、国際的な人の往来が再び活発になり

　　　　水際対策が4月末で終了したことも

　　　　感染拡大の要因の一つとされています。

　　　　特に9月以降の急増は・・・

　　　　学校が新学期を迎えて再開したことに

　　　　関連していると考えられています。

　　『　今後の見通し　』

　　　　正確な予測は難しいものの

　　　　日本では季節性インフルエンザの年間感染者数は

　　　　通常1000万人から1500万人程度で推移してきましたが

　　　　新型コロナ流行の影響により激減しました。

　　　　しかし、人々の生活が元の軌道に戻りつつあることから

　　　　今年の季節性インフルエンザは・・・

　　　　通常よりも大規模になる可能性があります。

　　『　必要な対策　』

　　　　新型コロナウイルスと同様に

　　　　外出から帰宅後の手洗いなどの

　　　　基本的な感染対策が有効です。

　　　　また、ワクチン接種も有効とされています。

　　　　日本ワクチン学会は・・・

　　　　今冬の流行が懸念されることから

　　　　「接種を強く推奨する」との見解を示しました。

　　　　同学会は接種に加えて

　　　　手指消毒やマスクの着用などの

　　　　予防策の重要性も強調しています。